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IPSG認定医院

IPSG 包括歯科医療研究会 専門の歯科医師が入れ歯のお悩み解決

IPSG包括歯科医療研究会について歯科医師: 稲葉 繁

歯科医療の道を一心に。
 IPSG包括歯科医療研究会最高顧問 稲葉繁先生の歩み

稲葉繁先生が日本歯科大学を卒業し、歯科医師となったのは1964年。戦後の経済成長と東京オリンピックの開催で沸き返っている時でした。当時の日本の歯科医療は発展途上でした。大学卒業後、国家試験には合格したものの、あまりに歯科医療が徒弟制度的で興味が持てなかった稲葉先生は、もっと学問的で理論的な勉強をしたいと大学院に進みました。

1966年ごろ、保母須弥也先生がアメリカから帰国され、メタルボンドを紹介され、またアメリカのドクターの研修なども受け、アメリカとの差をまざまざと見せつけられました。

そこで、稲葉先生は、日本から離れ、世界中の歯科の巨匠に学ぶようになりました。またそのころから歯科医療の在り方を見つめ直し、常に歯科医療は全身の健康保持にも重要であることを意識するようになり、さらに顎口腔系を機能的な一単位として研究、治療するナソロジーを徹底的に学びました。

ドイツ式入れ歯との運命的な出会い

その後、1978年にドイツのチュービンゲン大学に留学し、アメリカにはないテレスコープシステムに代表されるドイツ式補綴を覚え、また顎関節症の治療方法を会得しました。

それから現在まで約50年にわたり、「医療には最善の方法が実行されるべきである」という信念のもと、患者さまの歯科治療に取り組んできました。そして、海外で著名な歯科医師や歯科技工士から直接指導を受け、その確かな技術を日本の歯科医師に正しく広め、歯科医療を向上させるために日夜努力を続けています。

IPSG包括歯科医療研究会とは?

日本の歯科医療が世界から立ち後れていることを実感し、常に海外にアンテナを張る必要があると考えてきた稲葉繁先生は、1994年ドイツ・アルゴイ地方の歯科研修において「IPSG包括歯科医療研究会」を立ち上げ、育ててきました。

IPSGとは「Interdisciplinary Practical Study Group」(包括歯科医療を学ぶスタディーグループ)の頭文字をとったものです。歯科医師、歯科技工士、コ・デンタルスタッフが学際的、包括的に歯科医療を学び、会員相互の研究発表を通じてより充実した歯科医療の確立をめざす研究会で、臨床研究、講演活動、臨床術式のデモと実習を行い修練しています。

小児の咬合育成から、高齢者の機能回復までを包括的に

もう一つ、“Interdisciplinary”という言葉には、小児の咬合育成から、高齢者の機能回復、摂食嚥下機能回復など、一生涯を通して全身的な包括的医療を学ぶという意味も込めています。

稲葉先生の咬合、補綴についての50年以上の豊富な長期症例は確かな理論と技術に基づき、顎関節症、テレスコープシステム、総義歯、摂食嚥下を4本柱として、診療姿勢から全顎治療まで、基礎から応用まで学べる貴重なスタディーグループと自負しています。

IPSG包括歯科医療研究会の活動内容

セミナーは、月に1回から2回の頻度で網羅的な研修で構成されています。

歯科医師として必要な基礎から研修し、咬合診断による治療計画の立案、顎関節症、パーシャルデンチャー、総義歯と咬合を考慮に入れた診療を学べるようになっており、1年後にはテレスコープシステム、顎関節症、総義歯を治療する基礎ができます。

また学習を進めるうえでの環境や設備も重要であると考え、2013年に完成したIPSG専用セミナールームでは、30名までスクロール形式での研修が可能になり、デモコースには最新式のカボユニットESTETICA E70を装備しています。映像システムにも最新式のカメラを備え、咬合調整などの細かいテクニックを映し出し、診療と技工を詳細に見て学ぶことができる他に類を見ない施設となっています。

インプラントに頼らないドイツ式補綴だから、IPSGは注目されています

超高齢化時代の中で、インプラント治療が欠損補綴にもたらした利益は大きいものでしたが、昨今ではさまざまな要因から患者さまも歯科医師もともに、治療に慎重を期するようになってきています。

こうした中IPSG包括歯科医療研究会は、インプラントだけに頼らない、ドイツ式の正統的な全身の健康に寄与する補綴を学ぶことができる貴重な研究会として、重要な役割を担っていると言えます。

【稲葉繁先生の思い】
歯科医師人生の宝物を得るために

IPSG包括歯科医療研究会では、単なる歯医者ではなく、歯科医師を育てることを目標としています。歯科医師は顎口腔系を預かるものとして大変誇りのある専門的な分野であり、今後も可能性が大きく開けています。そのことを常に念頭におき日々診療に従事し、レベルアップしながら自分の人生を豊かにする歯科医師が増えることを望んでいるのです。

最善の医療をめざすものにとって治療は手段に過ぎず、そのために広い視野と知識をもった包括的な見地を持つ必要があります。

そして最も重要なのは歯科医師となる土台、基礎を「誰から」「何を学ぶか」です。IPSGでは幅広い世界の情報を提供し、歯科医師の技術の幅と可能性を広げ、引き出しを増やしていただくための活動を行っていきたいと考えています。

稲葉繁先生は、自分が学んできた知識をすべて歯科医師に伝えたいと考えています。セミナーに参加した先生方は、自分の仕事の価値が高まることを実感し、楽しく仕事ができるようになり、さらに身につけた知識や技術は、歯科医師人生における宝物になるはずです。

【稲葉繁先生の思い】
なぜ世界に学ぶのか。直接、学ぶのか

最近、交通機関の発達により地球が狭くなってきたと言われます。ヨーロッパにも飛行機の直行便ができ、朝に成田を出るとわずか13時間程度で、その日のうちにヨーロッパに降り立つことができます。そのため国際学会への出席、研修会、あるいは留学等の形で海外との交流も盛んになるようにつれて、欧米の歯科事情も直接触れられるようになりました。

また外国からの雑誌や教科書、あるいは歯科器材も発売と同時に輸入され、比較的容易に臨床に取り入れられるようになりました。

しかし、政治機構の相違や、民族性、宗教観、あるいは風俗習慣の相違から、欧米諸国で普通に行われていることでも、そのまま我が国に根をおろし普遍性を持つことは必ずしも容易ではありません。また海外の事情を紹介するにしても、自分がその地に住み、実際経験してみなければ理解できないことも多いため、表面的な紹介で終わってしまうことが多いのです。

治療の背景を含めて学んだドイツ式入れ歯

稲葉繁先生は、ドイツ留学により、渡欧する前に持っていたドイツに関する知識と、実際に生活してみて自分で経験したこととの差が大きいことに改めて気づきました。ドイツ民族が培ってきた長い歴史的背景や、それを基盤とした政治的機構、教育の制度によって世界をリードするドイツの今日が築き上げられていることを実感したのです。

歯科医療の面においても保険制度の設備がよく行われ、患者優先、学問優先の考え方が実行され、日本では健康保険制度の範疇では使えない貴金属を使用したテレスコープシステムが盛んに行われていました。テレスコープの種類も非常に多く、臨床の歯で適材適所に各種のテレスコープが用いられ、学生実習においても日常茶飯事に用いられていることに驚きました。この驚きと、素晴らしい技術を、日本の歯科医師に学んでほしい、そのことにより、日本の多くの患者さまの役に立ちたいという思いが、稲葉繁先生の原動力です。

【稲葉繁先生の思い】
歯と歯肉のことしか考えない歯科医療からの脱却

かねてから稲葉先生は、「歯と歯肉のことだけ考えていては、歯科医療として不足だ」と折に触れて語ってきました。正しい歯科医療を通じ、その方の全身の健康に寄与し、国民全体の健康を守っていくことが、私たち歯科医師の使命です。

入れ歯だけでない、IPSGがめざすもの

IPSG包括歯科医療研究会は、総義歯やテレスコープ義歯のエキスパートを養成するイメージがありますが、人間の身体全体を考えて、赤ちゃんからお年寄りまでの健康を保ち、包括歯科臨床の名のもとに、歯科医師としての責任を果たす使命を根幹に据えているのです。

そもそも健康という言葉は、「健体康心」の略で、健やかな体とやすらかな心という意味です。これまでの歯科界では健康という言葉を使いながらもやはり、歯と歯肉ばかりが重視され、全身の健康が真の目的とされることはありませんでした。歯をどのように治療し、噛み合わせを改善することは確かに重要ですが、その先に何があるのかを考える必要があります。

噛めて食べられるということは、全身のホメオスタシス(生体恒常性)を守るための第一歩です。歯科医師は、その重責を担っています。1992年に、日本歯科大学で日本初の高齢歯科学教室を設立した稲葉先生は、「食物摂取計を患者さまのライフステージに応じて守っていくという気持ちを育てたい」と考え、IPSG包括歯科医療研究会においても実践しています。

【稲葉繁先生の思い】
摂食・咀嚼・嚥下を考えることが歯科医師の使命

しっかりと噛めて食べられることが全身の健康への第一歩です。医科との連携の中で、摂食と嚥下という用語が一般の歯科医師の間でも広く使われるようになってきましたが、歯科の立場からすれば、「摂食・咀嚼・嚥下」とするべきではないでしょうか。食べるということは、咀嚼によって食物をすりつぶし、筋と粘膜との協調運動によって食塊として飲み込むものなのですから、咀嚼を忘れてはならないのです。

稲葉先生は噛めるというだけでなく、話す、飲み込む力を維持・増進することも歯科の役割として重要になってくるとの考えから、40年以上前から咬合、咀嚼に加えて筋機能療法についても研究を重ねてきました。その研究の成果として摂食嚥下訓練器具ラビリントレーナーを開発しました。

ラビリントレーナーにより、摂食・嚥下の機能を保ち、柔らかいものだけではなく、硬いものを食べられるような筋力をつけていくと、高齢の患者さまの全身状態もとてもよくなります。

高齢だから、歯がないからと諦めるのではなく、健康なその方本来の状態にするために、あらゆる知識と診療技術を注ぎ込む。守りの治療ではなく、積極的に元に戻す「攻めの治療」をめざすことがIPSG包括歯科医療研究会に共通する考え方なのです。

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〒113-0034 東京都千代田区神田4-7-3 田中ビル5F IPSG包括歯科医療研究会

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